『オホーツクプリキュア』について考える

北海道の区域に,オホーツク総合振興局がある.オホーツクというと,オホーツク海で氷がぷかぷかしていて楽しそうだが,現地では,北海道の1地域を指す言葉としても用いられているらしい.

 

nymwaさんは,2022年の4月に間違って紋別〜網走に行ってしまった.そこで,オホーツク地域が寒くて何もない地域だということに気づいてしまったので,詳しく調べることにした.特に,現在は紋別市街について詳しく調べており,8月末に再度訪れることになっている.

 

さて,そこで,悪趣味の一環として,オホーツクを舞台とし,オホーツクの自治体を擬人化したオホーツクプリキュアについて考えるのは自然なことと思える.これは,プリキュアシリーズのような戦闘少女・魔法少女要素のある女児向けアニメの主人公や世界観をオホーツクに置き換えたような概念を生み出したいというだけの話であって,それ自体は別にプリキュアシリーズでもなんでもないのであるから,プリキュアの名前を冠する必要性もまったくないし,それが適切であるとも限らない.名前はなんでもよくて,別に『試される大地・美少女戦士オホーツク』とかでもいいわけなんだが,そういう名前を付けるのは大変に難しく,美少女戦士とか名前を付けたところで,セーラームーン以外ではダサいという可能性もあるなど,様々な懸念が考えられるが,今回は『オホーツクプリキュア』という名前を仮に付けることによって,大体のイメージが想起しやすいよう心がけた.

 

さて,舞台はオホーツク総合振興局管区内となり,さらにその自治体から3〜6程度を選び,キャラクターとする必要がある.そのため,まずキャラクターについて考える.

 

対象となる自治体を選定するにあたって,まず市である,北見・網走・紋別は当然入るだろう.この3つでもいいという可能性はあるが,北見市が強すぎてなんかバランスが悪いので,町も入れるべきだと思う.

 

町の候補としては,人口規模が大きいものとして,遠軽・美幌を入れたい.斜里町は人口1万人を超えるが,なんとなく入れないこととする.

 

つまり,キャラクターは以下の5名となる.

  • キュアあばしり
  • キュアもんべつ
  • キュアきたみ
  • キュアえんがる
  • キュアびほろ

順番については,北見を最初に持ってきて桃キュアとしてしまうと,バランスが悪いため,網走と紋別のどちらかを桃キュアとすることになる.網走と紋別のどちらかを桃キュアにするかという点については非常に議論があるが,人口規模・開拓の歴史・名寄本線の廃止等の観点からして,網走が桃キュアとするのが妥当と考えられる.遠軽と美幌に関しては,北見の後ろに続けるものとする.

 

次に考えるべきことは,各プリキュアの本名・色・口上である.本名については,名字を漢字表記市町村名とし,名前を口上の最後のひらがな3文字とする.

 

・キュアあばしり(桃キュア)

網走が桃キュアというイメージはないが,市の花がエゾムラサキツツジで,花の色が赤または紫なので近いという点の要素はあるかもしれない.

口上は『もりといずみにふみいるみさき!』で,網走が森と湖の町であることをイメージしている.「ふみいる」の部分は,開拓がこの周辺で最初に行われたという点と,網走川に沿って奥に続いていく街並み,さらには呼人・女満別まで続く道のりをイメージしている.「みさき」は能取岬のことを指しており,網走海岸から見るときれいに見えるなど,網走市を象徴する地形であると言え,さらに女性の人名としても適切であることから選んでいる.ここは「みなと」などでも良かったわけだが,後述する通り,それだと紋別市と重なってしまうため,紋別市にはないが,網走市にはある要素として岬を選んでいる.本名は「網走みさき」となる.みさきちゃん.

 

・キュアもんべつ(青キュア)

紋別は海なので青キュアって感じはしないでもないかもしれない.海モチーフのプリキュアは割といるので,その点でもいいかもしれないという感じがある.市の花がはまなすで,はまなすって赤っぽいので,赤キュアでもいいかもしれないとは思ったが,2人目のプリキュアが赤キュアなのはちょっとおかしい気もするし(本当に?),青ということにした.

口上は『はまなすみあげるいてつくなぎさ!』で,まず,市の花である「はまなす」を入れることで,なんかそれらしさを表現している.「みあげる」に関しては,最初は「ひろがる」にして,紋別山から海岸までに広がる傾斜の急な海岸段丘が連続する様を表現しようと思ったが,「はまなす」との共起が悪いし,花とうまく共起しながら,地形を表現できる言葉として,「みあげる」を選んでいる.「いてくつ」に関しては,冬の寒さと流氷をイメージできるようにした.流氷に関しては,網走にも来るので,差別化できないのではないかという気もするが,水産都市としてのイメージがより強いこともあり,港をより連想できるような言葉を選ぶことは問題ないだろうと考えた.桃キュアの立場を網走に取られてしまったというのもあるので,せめて港のイメージは紋別側が持っていってもいいんじゃないかというような気持ちもある.

「なぎさ」に関しては,紋別海岸の特徴として,弁天岬から元紋別付近まで伸びる長い海岸線に広がる入り江をイメージできるものとして選んでいる.本名は「紋別なぎさ」となる.キュアあばしりと「ひびかな」をしてほしいので,「みさなぎ」が成立することは間違いない.

桃青に「2人組」感があるのは,ハートキャッチとハピネスチャージといったところがある.網走と紋別は大正時代に避難港の築港に関して候補地の選定で激しい争いが生じた等の歴史があるため,この2人の間に何らかの喧嘩概念が生まれてほしい気持ちがあり,その点で,桃青2人組概念と「ひびかな」概念が合わさる大変に嬉しい試みとなることであろう.

 

・キュアきたみ(緑キュア)

3人目が緑になることってフェリーチェぐらいしかないんじゃないかと思うんだけれども,それはそうとして,北見といえばハッカなので,ミント色にしたいみたいな気持ちはやっぱりある.キュアミントはすでにいるけど,キュアハッカはいないし良いみたいな気持ちがある(?).市の旗の色が青なので,青キュアでもいいんじゃないかという気もしたが,青のイメージがないし,青は紋別に使ってほしいので,ここは緑でしょという気持ち.

口上は『ほのかにミントがきらめくみらい!』である.ミントが入っていて,その前に「ほのかに」が付く.最初は「さわやか」とかにしようかと思ったが,「香る」がイメージされるような表現にしたい気持ちがどうしてもあって,「さわやか」ではそれが表現できないし,ハッカ自体はもうあまり生産していないということなので,「ほのかに」の『少なさ』を表現可能なところも良い気がして,「ほのかに」が選ばれている.「きらめく」は,『ひと・まち・自然 きらめくオホーツク中核都市』とかいう謎のことばから選んできている.「みらい」は名前としての語呂が非常によかったというのと,「JAきたみらい」とかいう面白い名前の農協があるところを参考にして選んだ.本名は「北見みらい」さんになります.

当初,網走と紋別は中学2年で,北見は1年みたいな設定にしようかみたいな思考が生えていたが,そんなちゃんと設定をするような遊びでもないし,自治体擬人化は非常に悪趣味なので,こういうところで学年の差をつけるところは非常に不穏という気持ちもあり,全員2年生がいいと思っている.開拓の順序とか人口の規模とか,近年の人口増加率(多いほど若い町なので学年が下がる)とか,で学年とかつけだすと妥当ではあるが,不穏さはどうしてもある.スマプリみたいに対等感があるのがいいと思う.

 

・キュアえんがる(黄キュア)

林業や黄葉のイメージがあるので,黄色というのはとてもいいのだと思う.他の地域はあまり黄色が似合わないような気もしなくはないけど,なんとなく遠軽は黄色が似合っている町という感じがある.

口上は『いのりをつなぎながめるときわ!』である.最初にキリスト教徒の集団が入植したということで,「いのり」という言葉を入れている.遠軽駅からすこし東に行ったところにある教会が戦前からあるらしくて,すごくいい感じだった.「つなぎ」の部分は,石北本線名寄本線が接続する駅という点で,交通の要衝であることから適切であり,「いのり」との共起も良いので適切と考えた.「ながめるときわ」は眺望岩のことで,遠軽といえばこれという気持ちがある.最初,「ときわのながめ」とかにしようと思っていて,こっちのほうが全体の語呂はいいんだけど,最後の3文字を人名にしたいという気持ちがあったので,こうなった.町を形容するための表現は難しいなという気持ちがあり,こういうのはもっとちゃんと町を訪れることをしないといけないなという気持ちが強くある.名前は「遠軽ときわ」さんになります.

 

・キュア美幌(紫キュア)

女満別空港から近く交通の便が良く,大雪山藻琴山が見え,屈斜路カルデラも一応見ることができる自然豊かな土地である.紫である蓋然性は町旗が紫である以外になくて,なんか花とか植物で紫と関連付けれたらいいのではあるが,そういうのかんたんじゃないみたいな心境になる.

口上は『うららかとひびくゆたかなみのり!』である.「うららか」は,大雪山藻琴山が見えるという点と,川がたくさんあって水がうららか(?)などのイメージが当てはまるからである.「ひびく」は,町民憲章にある「愛の鐘響く」の部分から取っていて,「うららか」との共起も良い.正直,町民憲章の言葉がどのように選ばれているのかよくわからないので,どれほど引用に妥当性があるのかはよくわからない.美幌は,夜に石北本線で通過したことしかないので,どういうところかよくわからないというところがあり,なんもわからんので困る.「みのり」は,町民憲章の「豊かな実り」から取っており,人名としても使いやすい.「ゆたかな」の部分は,「みのり」との共起の良さから選んでいる.もうすこし良い表現があったようには思う.

 

キャラクターの名前と変身口上に関しては,以上のようになっている.実際のキャラクターがどんな感じかとか,どう戦うかとかは考える気があまりないので,よくわからない.(実際,プリキュアシリーズの戦闘について語れと言われたらほとんど語れないし,そういうことはよくわからないというか,認識できていないという側面がある.)

 

話の内容についても,決めておくべきなのではないかという気がするが,そもそも話というものがこの「オホーツクプリキュア」概念に存在するのかよくわからない.プリキュア的ななにかテーマみたいなものもあるわけではないだろう.ただ,オホーツク地域の魅力を描写するとか,オホーツク地域の抱える課題を敵とみなして,戦うみたいなこともあるかもしれない.ただ,過疎とかと戦ったところでしょうがないみたいなところもあるし,石北本線廃線と戦ってもオタクすぎるので,よくないみたいなところがある.

 

まあ,いずれにせよ,実際にこの『オホーツクプリキュア』概念が,作品として生まれることはないので,キャラクター概念を生み出しておいて,オホーツク地域に行く強い気持ちを作っておくというのが大事だという感じもある.オホーツク海でトロピカっちゃお〜